老犬の咳や息苦しさ、見過ごしていませんか?
それ、もしかすると「僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)」という心臓の病気かもしれません。
この記事では、特に小型犬に多いこの病気について、症状・原因・治療法などをやさしく解説します。
🐶大切な愛犬と長く元気に過ごすために、ぜひ最後までお読みください。
🫀 僧帽弁閉鎖不全症ってどんな病気?
僧帽弁閉鎖不全症は、心臓の中にある「僧帽弁(そうぼうべん)」がうまく閉じなくなり、血液が逆流してしまう病気です。
特に**小型犬のシニア期(中年以降)**に多く見られ、犬の心臓病の中でも非常に一般的です。
🐾 どんな犬種に多いの?
以下のような小型犬で発症しやすいとされています:
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キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
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マルチーズ
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ヨークシャー・テリア
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シーズー など
⚠️ 5〜6歳ごろから発症することもあり、年齢が上がるほどリスクは高まります。
😷 主な症状は?
症状はゆっくり進行しますが、以下のようなサインが見られることがあります。
🚨 よく見られる症状
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散歩中や帰宅後の「咳」
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寝ている時や夜間の「乾いた咳」
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疲れやすくなる、あまり動きたがらない
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息が荒く、呼吸がしんどそう
💧 進行すると…
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「肺水腫(はいすいしゅ)」という状態になり、呼吸困難を引き起こすこともあります。
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酸素不足によるチアノーゼ(舌が紫色になる)も要注意です。
🔍 原因は何?
僧帽弁が「粘液腫様変性(ねんえきしゅようへんせい)」という変化を起こし、分厚くなってしまうことが原因と考えられています。
ただし、この変性のはっきりとした原因はまだわかっていません。
遺伝的な関係も指摘されており、犬種によって発症しやすさが違うことがわかっています。
🩺 治療方法は?
💊 治療の目的は「進行を抑えること」
現在のところ、この病気を完全に治す方法はありません。
そのため、治療は「症状の緩和」と「進行の遅延」が中心になります。
🐕 内科的治療の内容
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食事療法:塩分控えめのフードなどに切り替える
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体重管理:肥満は心臓に負担をかけるため要注意
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運動制限:無理な運動は避ける
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薬物療法:血管拡張剤、利尿剤、強心剤など
💡 肺水腫のような重い症状が出ている場合には、酸素吸入や入院治療が必要になることもあります。
🔎 予防はできるの?
✅ 予防より「早期発見・早期治療」がカギ!
残念ながら、僧帽弁閉鎖不全症を予防する方法は今のところありません。
しかし、早く見つけて治療を始めることで、愛犬の生活の質(QOL)を大きく保てます。
🏥 こんな場合はすぐ病院へ
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咳が増えた
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以前より疲れやすくなった
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呼吸が浅くて早い、息が苦しそう
🐾 特にリスクの高い犬種を飼っている方は、年に1〜2回の定期検診をおすすめします。
💬 まとめ:愛犬の“いつもと違う”に気づくことが大切!
僧帽弁閉鎖不全症は、命に直結することもある病気ですが、早期の気づきとケアで穏やかに過ごせる時間を伸ばすことができます。
日頃から愛犬の「いつもと違う様子」に敏感になり、小さなサインを見逃さないようにしましょう。
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