「最近、うちの子がやたらとお水を飲むし、トイレの回数も増えたかも…」
そんな変化に気づいたら、もしかしたら「尿崩症(にょうほうしょう)」かもしれません。
尿崩症は命に関わることは少ないものの、放っておくと脱水などの問題を引き起こすこともあります。今回は、そんな犬の尿崩症について、分かりやすく解説していきます🐶💧
🐾 尿崩症ってどんな病気?
尿崩症は、体内の水分バランスがうまく調節できなくなる病気です。
原因は脳や腎臓にあり、本来なら腎臓で再吸収されるはずの水分が、うまく体に戻らずそのまま尿として出てしまいます。
その結果、犬は大量の尿を出すようになり、水をガブガブ飲むようになります。
🚨 主な症状は?
こんな変化が見られたら、要注意です!
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おしっこの量が急に増えた
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水をたくさん飲むようになった
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体重が少しずつ減ってきた
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脱水気味になりやすい(口の中が乾いている、皮膚の張りが弱い など)
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脱水が進むと、痙攣や意識障害が出ることも⚠️
命に関わるリスクは高くありませんが、放置はNG。脱水症状はとても危険です。
🔍 尿崩症の種類と原因
尿崩症には、大きく分けて2つのタイプがあります。
🧠 中枢性尿崩症
脳の視床下部や脳下垂体にトラブルが起きて、尿量を調整する「抗利尿ホルモン(ADH)」がうまく出せなくなることで発症します。
【原因の例】
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脳の腫瘍
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外傷や手術による影響
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脳の炎症 など
🧪 腎性尿崩症
抗利尿ホルモン自体は出ているのに、腎臓がその命令を無視してしまうタイプ。
先天性の体質や、ほかの病気が原因で腎臓がうまく働かなくなることがあります。
💊 治療法について
尿崩症の治療は、原因に合わせて行います。
✔ 中枢性尿崩症の場合
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抗利尿ホルモン(デスモプレシン)を定期的に投与
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脱水を防ぐための水分管理も重要です💧
✔ 腎性尿崩症の場合
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利尿剤や食事療法(ナトリウムを控えた食事)を取り入れる
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原因となっている他の病気があれば、それも同時に治療します
どちらの場合も、水分補給をしっかりと行うことがとても大切です。
おうちでも、常に新鮮なお水を自由に飲める環境を整えてあげましょう🐕✨
🛡️ 尿崩症は予防できる?
残念ながら、尿崩症は予防が難しい病気です。
ただし、早く気づいて早く治療を始めれば、犬の生活の質を保つことができます。
✅ こんなときは動物病院へ!
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水を異常に飲む
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おしっこの量が多い
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体重が落ちてきた
気になる症状があれば、すぐに動物病院で相談してみましょう。
血液検査やホルモン検査、尿検査などで詳しく調べてもらうことができます。
📌 まとめ:愛犬の変化に早く気づくことが大切
尿崩症は命に直結する病気ではありませんが、脱水などを防ぐためにも放置は禁物です。
「なんか様子が変かも?」と感じたら、まずは獣医さんに相談してみましょう。
水の飲み方やトイレの回数など、日々のちょっとした変化が大きなサインになることもありますよ🌱
さらに参照してください:犬のクッシング症候群とは?症状・原因・治療法をわかりやすく解説!