犬の体に「しこり」や「腫れ」ができていたら、それはもしかすると悪性リンパ腫かもしれません。悪性リンパ腫は命に関わる病気ですが、早期発見・早期治療で改善が期待できるケースもあります。
この記事では、犬の悪性リンパ腫の種類や症状、原因、治療法、そして飼い主さんができるケアまで、わかりやすく解説します。
🧬 犬の悪性リンパ腫ってどんな病気?
悪性リンパ腫(リンパ肉腫)は、リンパ球という免疫に関わる細胞ががん化する病気です。血液のがんの一種で、「多中心型」「消化器型」「皮膚型」「縦隔型」など、発生部位によっていくつかのタイプに分かれます。
中でも犬で最も多いのは「多中心型リンパ腫」で、**全体の約80%**を占めています。
⚠️ 見逃さないで!犬の悪性リンパ腫の主な症状
リンパ腫は、がんがどこにできるかで症状が変わります。以下は代表的なタイプとその特徴です。
🟢 多中心型リンパ腫
体の表面にあるリンパ節が複数腫れるのが特徴です。
よく見られる症状:
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下あご・脇の下・足の付け根などのリンパ節の腫れ
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元気がない、疲れやすい
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食欲の低下
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嘔吐や下痢
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体重減少や感染症にかかりやすくなる(進行時)
🟡 消化器型リンパ腫
腸などの消化管にできるタイプです。
現れる症状:
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慢性的な下痢や嘔吐
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食欲不振
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体重の減少
🟠 皮膚型リンパ腫
皮膚に腫瘍として現れます。他の皮膚疾患と間違われることも。
見られる変化:
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できもの(腫瘤)
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赤み(紅斑)
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脱毛やかゆみ
🔵 縦隔型リンパ腫
胸の中(縦隔)のリンパ組織にできるタイプです。
現れる呼吸器症状:
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呼吸が早くなる
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咳が出る
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苦しそうな様子(チアノーゼ)
🐾 原因は?どんな犬がかかりやすいの?
悪性リンパ腫のはっきりした原因は分かっていません。ただし、以下の犬種は発症リスクが高いとされています。
リンパ腫になりやすい犬種:
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ゴールデン・レトリーバー
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ラブラドール・レトリーバー
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ボクサー
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バセット・ハウンド
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セント・バーナード など
年齢は中高齢の犬に多いですが、若い犬でもかかることがあります。
💊 治療方法は?抗がん剤が中心
悪性リンパ腫の治療は、化学療法(抗がん剤治療)がメインです。
治療の内容は、リンパ腫のタイプや進行の程度によって異なります。一部では手術や放射線治療が検討されることもあります。
治療に関して確認すべきこと:
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どのくらい延命が見込めるのか
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治療費はどれくらいかかるのか
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副作用にはどんなものがあるのか
治療方針については、必ず獣医師と相談しながら進めましょう。
🩺 予防と早期発見のポイント
悪性リンパ腫は予防が難しい病気です。そのため、日頃からのボディチェックがとても大切です。
✅ チェックしておきたい部位
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下あご
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脇の下
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足の付け根
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膝の裏側 など
これらの部分に腫れやしこりがないか、定期的に確認しましょう。特にリスクの高い犬種の場合は、若いうちから習慣にしておくと安心です。
🐶 まとめ:早期発見が愛犬の命を守るカギ!
犬の悪性リンパ腫は、進行が早いことも多く、放っておくと命に関わる危険性が高い病気です。しかし、早めに気づき、適切な治療を行えば、延命や症状の緩和も期待できます。
「最近、なんだか元気がないな」「しこりがあるかも」と感じたら、迷わず動物病院を受診しましょう。愛犬の小さな変化を見逃さず、毎日のスキンシップで健康管理をしてあげてくださいね✨
さらに参照してください:犬のレプトスピラ症とは?症状・原因・予防法までやさしく解説!