犬の腎不全とは?症状・原因・治療法を徹底解説!

犬の病気

犬が腎不全になると、体内の老廃物の排泄がうまくいかなくなり、水分や電解質のバランスが崩れます。これは犬にとってとても深刻な状態で、場合によっては命に関わることもあります。今回は犬の腎不全について、その症状や原因、治療法、予防方法をわかりやすく解説します。

🐾 腎不全の主な症状

腎不全には急性と慢性の2種類があり、それぞれに異なる症状があります。

急性腎不全の症状

急性腎不全は、症状が急激に悪化するのが特徴です。以下の症状が現れたらすぐに動物病院を受診しましょう。

  • 尿の量が急激に減少(または全く出なくなる)
  • 食欲不振
  • 吐き気や嘔吐
  • 元気がない、疲れやすい

急性腎不全は短期間で症状が悪化し、高カリウム血症や尿毒症を引き起こすことがあります。この状態を見過ごすと命に関わることもあるので、早急な治療が必要です。

慢性腎不全の症状

慢性腎不全は、症状が徐々に進行します。初期はあまり目立った症状はありませんが、次第に以下の症状が現れます。

  • 多飲多尿(水をたくさん飲み、尿の量が増える)
  • 食欲不振
  • 体重減少
  • 嘔吐

病気が進行すると、尿毒症によって嘔吐や下痢が頻発したり、痙攣や昏睡などの神経症状が見られることもあります。

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⚠️ 腎不全の原因

腎不全は急性と慢性で原因が異なります。

急性腎不全の原因

急性腎不全は以下の3つの原因で発生します。

  1. 腎前性急性腎不全
    • 脱水や心疾患により腎臓に届く血液量が不足し、腎機能が低下します。
  2. 腎性急性腎不全
    • 腎臓そのものに異常が生じて、腎機能が低下します。
  3. 腎後性急性腎不全
    • 尿道や膀胱の閉塞(結石や腫瘍など)によって、尿の排泄が妨げられます。

慢性腎不全の原因

慢性腎不全は、腎臓の機能を担う「ネフロン」が少しずつ破壊されることで進行します。原因となる病気には、以下のようなものがあります。

  • 糸球体腎炎
  • アミロイドーシス
  • 腎盂腎炎

慢性腎不全は、急性腎不全が悪化して移行することもあります。

💊 犬の腎不全の治療法

急性腎不全の治療

急性腎不全では、急速に症状が悪化するため、早期の治療が重要です。治療方法としては、以下のようなものがあります。

  • 点滴や透析で腎機能を回復させる
  • 原因となる病気の治療(例:脱水症状の改善や腎臓への障害を抑える治療)

治療が遅れると、慢性腎不全に進行する可能性があるため、早期の対応が求められます。

慢性腎不全の治療

慢性腎不全の場合、腎機能の回復は望めませんが、症状の悪化を防ぐために以下の治療が行われます。

  • 食事療法(低たんぱく質・低リン食)
  • 点滴治療で水分補給
  • 薬物療法(造血ホルモンやカリウムの調整)

進行を抑えることが目的となりますが、定期的な健康チェックと治療が必要です。

腎不全の予防法

腎不全を予防するためには、日頃から以下のことに注意しましょう。

  • 栄養バランスの良い食事を与える(特にたんぱく質や塩分に注意)
  • 排尿の量や回数を定期的にチェック
  • 中年齢〜高齢犬には定期的な健康診断を受けさせる

また、早期に発見するためにも、毎日の観察が重要です。腎不全の早期発見が、愛犬の命を守ることにつながります。

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🐕 まとめ

腎不全は急性と慢性で異なる症状を示し、治療には早期発見と継続的な管理が必要です。愛犬の健康を守るためにも、日々のチェックや定期検診を怠らないようにしましょう。何か気になる症状があれば、すぐに獣医さんに相談してくださいね。

さらに参照してください:犬の糸球体腎炎とは?症状・原因・治療法を徹底解説!

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