犬が突然、片足を上げてケンケンするように歩いたり、足を痛がる様子を見せたことはありませんか?もしかするとそれ、「膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)」かもしれません。特にトイプードルやチワワなどの小型犬に多く見られるこの病気、実は早めの対応がとても大切です。
今回は、犬の膝蓋骨脱臼について、症状から予防法まで分かりやすくご紹介します。🐶
🦴 膝蓋骨脱臼ってどんな病気?
膝蓋骨脱臼とは、後ろ足にある膝の「お皿」(膝蓋骨)が本来の位置からズレてしまう状態のことです。ズレる方向は多くの場合「内側」ですが、外側に外れることもあります。
初期段階では無症状のこともありますが、進行すると足を引きずったり、浮かせて歩くようになります。
⚠️ よくある症状と進行レベル
膝蓋骨脱臼には4つのグレードがあり、進行するほど症状も深刻になります。
✅ グレード1〜2:初期段階
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時々足を上げて歩くが、すぐ戻る
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自然に脱臼が治ることもある
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痛みは少なく、気づかれにくい
⚠️ グレード3〜4:進行した状態
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脱臼が頻繁に起こる・常に脱臼したまま
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足を引きずる、もしくは常に浮かせる
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歩き方がおかしい(ひざを曲げたまま歩く)
進行すると関節の変形や靭帯の伸びも見られ、元の状態に戻すのが難しくなるため、早めの発見がカギになります🔍
🐾 膝蓋骨脱臼になりやすい犬種は?
膝蓋骨脱臼は、以下のような小型犬で特に多く見られます:
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トイプードル
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チワワ
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ヨークシャーテリア
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ポメラニアン
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マルチーズ
これらの犬種は「先天的に膝の構造が弱い」傾向があるため、若い頃から注意が必要です。
🧬 原因は?先天性と後天性に分かれます
膝蓋骨脱臼には、大きく分けて2つの原因があります。
🍼 先天性(生まれつき)
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膝周辺の骨や筋肉、靭帯の形成異常
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小型犬に多く、若い頃から見られる
🛑 後天性(あとから起こる)
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高い場所からの落下やケガ
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打撲、衝突などの外傷がきっかけ
どちらの原因でも、放っておくと悪化してしまうので、早めの対応が大切です。
🩺 治療法:早期の外科手術がカギ
症状の重さに応じて治療法は異なります。
✨ 外科手術(基本的な治療)
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脱臼した膝を正しい位置に戻し、再発を防ぐ
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進行前のグレード2〜3までが手術に適している
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特に成長中の子犬は、早期の手術で将来の負担軽減にも
💊 内科的治療
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軽度の痛みに対して消炎鎮痛薬を使用
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関節の変形をともなう場合に補助的に行う
リハビリや安静も重要で、獣医師と相談しながら計画的に進めましょう。
🛡️ 予防のポイント:日常生活にちょっとした工夫を
膝蓋骨脱臼は、生活環境を整えることで予防できる場合があります。
🏠 室内環境の工夫
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フローリングには滑り止めマットやカーペットを敷く
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高いソファや階段の昇り降りは避ける
🍽️ 体重管理
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肥満は膝への負担が増えるため、適正体重を保つことが大切です
🐕 繁殖の配慮
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先天性の脱臼がある犬は、遺伝的な観点から繁殖を避けるのが望ましいとされています
📌 まとめ:小さな異変を見逃さないで!
膝蓋骨脱臼は命に関わる病気ではありませんが、進行すると犬の生活の質(QOL)に大きく影響を与える病気です。
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