高齢犬が増える中、「最近なんだか様子がおかしいかも…?」と感じたことはありませんか?
もしかすると、それは**犬の認知症(認知機能障害)**のサインかもしれません。
今回は、認知症の初期症状から治療・予防法まで、飼い主さんが知っておきたい情報をやさしく解説します。
🧠 犬の認知症ってどんな病気?
犬の認知症(痴呆、認知障害症候群)は、脳の老化によって神経の働きが衰えることで起こる病気です。
加齢にともなって発症率が高まり、11歳前後から症状が見られることが多いとされています。
特に柴犬や日本犬の雑種に多く見られ、最近では動物病院を訪れる高齢犬の相談内容でも増えてきています。
⚠️ こんな症状に注意!認知症のサインとは?
認知症の症状はゆっくりと進行し、最初はちょっとした変化から始まります。
以下のような行動が見られたら要注意です。
🐾 よくある初期症状
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呼んでも反応がない、ぼんやりしている
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昼夜が逆転し、夜中に吠える(夜鳴き)
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部屋の隅で立ち尽くす、出られなくなる
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円を描くように同じ場所をぐるぐる歩く(旋回運動)
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トイレの失敗が増える(排泄のコントロール低下)
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ふらふらと徘徊する
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前に進めても後ろに下がれない
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食欲はあるのに体重が減る
🐕「いつもと違うかも…?」と思ったら、早めに獣医師に相談しましょう。
🔍 原因は?なぜ認知症になるの?
主な原因は以下の通りです:
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脳の老化による委縮(脳が小さくなる)
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神経に有害な物質の蓄積(アミロイドβなど)
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遺伝的な影響も可能性あり
ただし、はっきりとした原因が解明されていない部分も多く、現在も研究が続けられています。
💊 治療法はあるの?
認知症は完治が難しい病気ですが、進行を遅らせたり、症状をやわらげる方法があります。
🥣 食事・サプリメント療法
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EPA・DHAを含むシニア用フード(処方食)
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脳の働きをサポートするサプリメント
💊 薬による治療
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神経伝達物質を調整する薬
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不安や夜鳴きをやわらげる薬
🏠 環境改善とケアの工夫
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安全なスペースの確保(転倒・迷子防止)
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定期的な声かけやスキンシップ
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日光を浴びる散歩や、軽い運動を日課に
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夜間の徘徊や鳴き声対策に「エンドレスケージ」などの活用も◎
📌 ポイント:愛犬とのコミュニケーションを欠かさず、日々の変化に気づくことが大切です。
🛡️ 予防はできるの?
認知症を完全に防ぐのは難しいですが、以下の習慣が発症リスクを下げる可能性があります。
✅ 予防に役立つ生活習慣
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規則正しい生活リズム(朝夕の散歩・食事の時間を決める)
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脳を刺激する遊びやトレーニング
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社会性を保つために他の犬や人との交流
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定期的な健康チェック(早期発見がカギ!)
🧩「うちの子もそろそろ高齢期…」と感じたら、できるだけ早めに対策を始めましょう。
🐶 最後に|飼い主さんができること
犬の認知症は、愛犬と家族にとって大きな試練かもしれません。
ですが、正しい知識と心の準備があれば、愛犬のQOL(生活の質)をしっかり守ることができます。
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