「なんだか最近、うちの子元気がないな…」そんなとき、もしかするとアジソン病(副腎皮質機能低下症)かもしれません。
この病気は、放っておくと命にかかわることもあるため、早めの対処が大切です。この記事では、アジソン病の症状や原因、治療法、そして予防のポイントまでをわかりやすくご紹介します。
⚠️ アジソン病ってどんな病気?
アジソン病は、副腎という臓器がうまく働かず、必要なホルモンが足りなくなってしまう病気です。
クッシング症候群(ホルモンが多すぎる病気)とは逆で、「ホルモンが少なすぎる」ことで体のバランスが崩れてしまいます。
特にストレスが引き金になって、体調を大きく崩すことがあります。
🐾 主な症状は?
アジソン病には「慢性型」と「急性型」があります。それぞれの症状を見ていきましょう。
🌱 慢性型の症状(じわじわ現れる)
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元気がない、すぐ疲れる
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食欲が落ちる
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吐き気・下痢
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体重が減る
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水をたくさん飲む、尿の量が増える
こうした症状は、良くなったり悪くなったりを繰り返すのが特徴です。
⚡ 急性型の症状(突然あらわれる)
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突然のぐったり感
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フラフラ歩く、倒れる
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ショック状態(意識がもうろう、ぐったり動かない)
この状態になると、一刻も早い治療が必要です。放置すると命の危険もあります。
🧬 原因はなに?
アジソン病の原因は「副腎皮質ホルモンが分泌されなくなること」です。以下のような理由が考えられます。
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🛡️ 免疫異常で副腎が壊れてしまう
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🧫 腫瘍や薬の影響で副腎が傷つく
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🧠 脳の一部(下垂体や視床下部)からの指令がうまくいかない
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💊 ステロイド(副腎皮質ホルモン薬)の急な中止
つまり、「体のホルモンをつくる仕組み」のどこかが崩れることで起きる病気なのです。
🏥 治療方法は?
💉 急性型の場合
すぐに病院での「緊急治療」が必要です。ショック状態に対応し、命を守るための処置が行われます。
💊 慢性型の場合
不足しているホルモンを「一生涯にわたって補う治療(ホルモン補充療法)」を続けます。
医原性(ステロイド薬の影響)で起きたケースでは、体が自力でホルモンを出せるようになれば、薬を減らすことも可能です。
🔍 よくある犬種と発症の傾向
以下の犬種は、アジソン病を発症しやすいと言われています。
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ビーグル
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スタンダード・プードル
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コリー
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グレート・デーン
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ロットワイラー
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ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア
🐶 特に4歳前後の若い〜中年のメス犬に多く見られます。
🛡️ 予防と早期発見のポイント
アジソン病を完全に防ぐ方法はありませんが、早めに気づいてあげることが大切です。
✅ 最近元気がない
✅ 食欲が落ちている
✅ 嘔吐や下痢が続く
✅ フラつく、倒れることがある
こんな様子が見られたら、すぐに動物病院で診てもらいましょう。
定期的な健康診断も、早期発見にはとても役立ちます。
📝 まとめ
アジソン病は、見逃されやすい病気ですが、適切な治療をすれば犬は元気に過ごせます。
「いつもと違うな?」という小さな変化を見逃さないことが、愛犬の健康を守る第一歩です。
ご家族で愛犬の様子をよく観察し、少しでも不安を感じたら早めに獣医さんに相談してくださいね🐾
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