中年〜高齢のワンちゃんに多く見られる「内耳炎」。外からは見えにくい場所の炎症のため、気づかないうちに進行してしまうこともあります。今回は、内耳炎の原因から症状、治療法、そして予防のポイントまで、飼い主さんにわかりやすく解説します。
👂 内耳炎ってどんな病気?
犬の**内耳炎(ないじえん)**は、耳の奥にある「内耳」と呼ばれる部分に炎症が起きる病気です。多くの場合、外耳炎や中耳炎が進行して内耳まで広がったことで発症します。
内耳はバランス感覚をつかさどる重要な場所。そのため、内耳にトラブルが起きると、ふらつきや目の揺れ、傾いた姿勢などが目立つようになります。
⚠️ 主な症状とは?
次のような行動が見られたら、内耳炎の可能性があります。
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頭を傾けている(特に片側だけ)
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同じ方向にくるくる回る
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歩き方がふらつく・よろける
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眼球が左右に揺れる(眼振)
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転びやすくなる
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吐き気や嘔吐
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食欲が落ちる
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耳をかゆがる・頭をよく振る
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耳が遠くなった(難聴)
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顔の片側が下がる(顔面マヒ)
👀 これらはすべて、内耳に炎症や異常が起きたサインです。
🦠 原因はどこから?
内耳炎の主な原因は、以下のような他の病気からの波及です。
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外耳炎・中耳炎が長引いた場合
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慢性的な歯のトラブル(歯周病など)
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腫瘍やポリープが耳やその周辺にできた場合
特に慢性の外耳炎を繰り返している子や、年齢を重ねたワンちゃんは、要注意です。
💊 治療方法は?
内耳炎の治療は、原因となっている炎症や感染にアプローチすることが基本です。
主な治療内容
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抗生物質の投与(細菌感染が原因の場合)
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点耳薬の使用(外耳炎・中耳炎の同時治療)
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痛みや炎症を抑える内服薬
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必要に応じて、外科的処置
🐾 ふらつきや眼振などの神経症状が出ている場合は、症状をやわらげるためのサポート治療も行われます。
🛡️ 予防のためにできること
内耳炎は、完全に予防するのが難しい病気です。でも、次のことに注意すれば発症リスクをぐっと減らすことができます。
✅ 予防ポイント
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耳をかゆがったり、赤みがある場合は早めに病院へ
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定期的に耳のチェック・クリーニングをする
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外耳炎・中耳炎を放置しない
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慢性的な耳のトラブルがある場合は継続して通院する
👩⚕️ 早めに異変に気づくことが、ワンちゃんの生活の質(QOL)を守るカギです。
🐶 まとめ:いつもと違う動きに気づいたら要チェック!
内耳炎は、命に関わる病気ではありませんが、ワンちゃんの生活に大きな影響を与える可能性があります。特に、よろめきや頭を傾けるといった行動は見逃されがちなので、日々の様子をしっかり観察してあげてくださいね。
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