犬の肺水腫とは?症状・原因・治療法をわかりやすく解説!

肺水腫(はいすいしゅ)という病気を聞いたことがありますか?
これは、犬の肺に「水(液体)」がたまってしまい、呼吸がうまくできなくなるとても危険な状態です。

本記事では、肺水腫の症状や原因、治療法、そして予防のために飼い主さんができることを、専門用語をできるだけ使わずにやさしく解説します。
「最近、うちの子の息が荒いかも…?」と思ったら、ぜひ参考にしてください。

🫁 肺水腫ってどんな病気?

肺水腫とは、肺の中に余分な液体がたまり、呼吸が苦しくなる状態です。
水といっても、正確には血液から漏れた液体で、これが肺の空気を入れるスペースに入り込むと、呼吸がしづらくなってしまうのです。

原因の多くは、**心臓病(特に僧帽弁閉鎖不全症)**などに関連しています。

⚠️ こんな症状に要注意!

肺水腫の犬には、次のような呼吸に関するサインが現れます:

  • 🐾 息がゼーゼーと荒くなる(呼吸困難)

  • 🐾 咳が増える

  • 🐾 泡のような鼻水が出る

  • 🐾 横にならず、前足をつっぱって座る姿勢になる

  • 🐾 舌や唇が青紫になる(チアノーゼ)

  • 🐾 ガニ股のような座り方になる

特に呼吸の苦しさから、横になれず立ったまま動かないことも多いです。
症状が進むと、命に関わる危険もあるため、早めの受診がとても大切です。

🩺 肺水腫の主な原因は?

❤️ 心臓が原因の「心臓性肺水腫」

犬の肺水腫の多くは、心臓の働きが弱まることによって起こります
代表的なのが「僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)」です。

心臓が十分に血液を送り出せなくなると、肺の血管に負担がかかり、血液の成分が肺へと染み出し、それが肺水腫になります。

🐶 その他の原因(非心臓性肺水腫)

まれに以下のような病気や状況も原因となります:

  • 肺炎

  • 熱中症

  • 感電事故

  • 低たんぱく血症

  • 静脈点滴の過剰投与

これらは非心臓性肺水腫と呼ばれ、治療や対処法もやや異なります。

💊 肺水腫の治療法は?

治療の目的は、肺にたまった水を排出し、呼吸を楽にすることです。主な治療内容は以下の通りです:

✅ 使用されるお薬

  • 利尿剤:尿として水分を外に出す

  • 血管拡張剤:血液の流れをスムーズにし、肺への負担を軽減

  • 気管支拡張剤:肺に空気を送り込みやすくする

場合によっては、酸素吸入をしながら経過を見守ることもあります。
また、心臓病などの原因疾患の治療も並行して行われます。

🛡️ 肺水腫を予防するには?

肺水腫自体を完全に予防するのは難しいですが、原因となる病気を早めに見つけて対処することが最も効果的です。

🔍 予防のポイント

  • 🩺 定期的な健康診断(特に中高齢犬)

  • ❤️ 心臓病の早期発見・治療

  • 🌡️ 熱中症や事故の予防

  • 💉 ワクチンやフィラリア予防など基礎的ケアの徹底

「ちょっと咳が多いかも?」「最近、元気がないな…」と思ったら、無理せず早めに動物病院へ相談してください。

🐕 まとめ|肺水腫は“見逃さない”ことが命を守るカギ

犬の肺水腫は、放っておくと命に関わる重い病気ですが、早期発見と適切な治療で回復が可能です。

さらに参照してください:

犬の関節リウマチとは?症状・原因・治療法をやさしく解説します

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