愛犬が急に下痢をしたり、元気がなくなったりすると心配になりますよね。そんな症状の原因のひとつに「コクシジウム症(コクシジウム感染症)」があります。
とくに子犬で多く見られるこの病気、どんなものなのか、どんな対策ができるのかをやさしく解説します🐶
🦠 コクシジウム症ってどんな病気?
コクシジウム症は「イソスポラ」という原虫が腸に感染して起こる病気です。寄生虫の一種で、犬の体内で増殖し、腸にダメージを与えます。
とくに免疫がまだ弱い子犬に多く見られ、下痢や脱水、食欲不振などの症状が出ることがあります。
⚠️ こんな症状に注意!
主な症状は以下のとおりです:
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水っぽい下痢(ときに血や粘液を含む)
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食欲がない
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体重の減少(やせる)
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元気がない、すぐ疲れる
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発熱
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脱水症状(口が乾く、皮膚がたるむなど)
👶 子犬では症状が強く出ることが多く、成長不良や衰弱につながることもあります。
一方で、成犬では軽い軟便程度で済むことも多く、症状が目立たない「不顕性感染(ふけんせいかんせん)」のケースもあります。
🔍 感染の原因とは?
コクシジウムの感染は、**他の犬のフンに含まれる「オーシスト(卵のようなもの)」**を口にしてしまうことで起こります。
例えば:
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他の犬のフンを舐めた
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フンを踏んだ足を舐めた
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汚れたケージや床で生活していた
というような場面で感染する可能性があります。
💡 感染犬は、回復後もしばらくの間、フンと一緒に病原体を出し続けます。 そのため、早めの治療と衛生管理がとても大切です。
💊 治療方法は?
コクシジウム症の治療には、**サルファ剤などの「抗コクシジウム薬」**を使います。通常、1週間ほど投薬することが多いですが、症状や便検査の結果によっては、より長い期間の投薬が必要になることもあります。
さらに、
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脱水症状がある場合は輸液治療
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嘔吐などがある場合は制吐剤の投与
など、体調に応じたサポート治療も行います。
🏠 同時に、再感染を防ぐためには飼育環境の消毒も欠かせません。
✅ 予防のポイント
コクシジウム症はワクチンで予防することができません。でも、日ごろのケアで予防は可能です。
🧼 感染を防ぐための習慣
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フンはすぐに回収・処分する
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ケージや床などの清掃・消毒をこまめに行う
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多頭飼育の場合は感染拡大を防ぐために隔離を検討
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食器や水飲み場もこまめに洗浄
👉 排泄されたばかりのコクシジウムの卵(オーシスト)は感染力が弱いため、フンを早く片づければ予防につながります。
🐾 まとめ:子犬はとくに注意!早期発見と清潔な環境がカギ
コクシジウム症は命に関わるケースは少ないですが、子犬や免疫力の低い犬では重症化のリスクもある病気です。
もし、
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急な下痢
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元気がない
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食欲が落ちた
などの様子が見られたら、早めに動物病院を受診しましょう🏥
清潔な環境と日ごろの健康管理で、大切な愛犬を守りましょう✨
さらに参照してください:犬の肝臓がんとは?症状・原因・治療法・予防までやさしく解説!