椎間板ヘルニア(ついかんばんヘルニア)という言葉、耳にしたことはありますか?
実はこの病気、犬にもよく見られるものなんです。特にダックスフンドなど特定の犬種では、若いうちから注意が必要です。
この記事では、犬の椎間板ヘルニアの原因や症状、治療・予防のポイントまで、獣医学の専門知識をもとに、やさしくわかりやすく解説します。
「うちの子、最近足を引きずってるかも…」という方も、ぜひ参考にしてくださいね。
🧠 椎間板ヘルニアってどんな病気?
犬の背骨には「椎間板(ついかんばん)」というクッションのような組織があり、体の動きを支える重要な役割を担っています。
しかし、激しい運動や加齢、肥満などが原因でこの椎間板が壊れ、内部のゼリー状の物質(髄核)が飛び出して神経を圧迫してしまうことがあります。これが「椎間板ヘルニア」です。
🐶 発症しやすい犬種
以下の犬種は、遺伝的にリスクが高めです:
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ミニチュア・ダックスフンド
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ペキニーズ
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トイプードル
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シーズー
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パグ
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ビーグル
これらの犬種は「軟骨異栄養性犬種」と呼ばれ、若いうち(2〜7歳ごろ)から椎間板に変性が起きやすいと言われています。
⚠️ 椎間板ヘルニアの主な症状
ヘルニアの場所や重症度によって症状は異なりますが、こんな変化が見られたら注意しましょう。
🐾 初期のサイン
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元気がなくなる
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歩き方がぎこちない
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足をかばったり引きずる
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立ち上がるのに時間がかかる
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背中を触ると嫌がる
🧨 重症化すると…
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足が完全に動かなくなる(麻痺)
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自分で立ち上がれない
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排尿・排便がうまくできなくなる
特に首のあたりにヘルニアがある場合は、四肢すべてに麻痺が出ることも。早めの対応がカギです!
🔍 原因は?なぜ起こるの?
以下のような負担が椎間板を傷つける原因になります。
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段差の上り下り
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激しいジャンプや走り込み
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肥満による体重の負担
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加齢による椎間板の変性
椎間板が傷むと、ゲル状の髄核が外に飛び出して神経を圧迫します。これが「痛み」や「麻痺」の原因です。
💊 治療法:内科的治療と外科的治療
ヘルニアの進行度によって治療方法は異なります。
🩺 軽症の場合(内科的治療)
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痛み止めや炎症を抑える薬の投与
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ケージレスト(安静に過ごす)
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生活環境の見直し(段差回避など)
🛠 重症の場合(外科的治療)
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飛び出した髄核を除去する手術
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リハビリによる神経機能の回復
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電気治療、水中トレーニングなどの理学療法
※外科手術後のリハビリはとても重要です。獣医師と相談しながら、無理のない範囲で継続して行いましょう。
🛡️ 椎間板ヘルニアを予防するには?
日頃のケアでリスクをグッと減らせます!
✅ 予防ポイント
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段差やジャンプを避ける(スロープや柵の設置)
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滑りやすい床にはカーペットを敷く
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適切な食事と運動で肥満を防ぐ
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高所からの飛び降りをさせない
特にダックスなどの小型犬は、日常の些細な動きが大きな負担になることも。生活環境を見直してあげましょう。
📌 まとめ:早期発見・早期対応がカギ!
犬の椎間板ヘルニアは、初期症状に気づければ治療の選択肢も広がります。
「なんだか様子が変だな?」と思ったら、すぐに動物病院へ相談を。
大切な愛犬の健康を守るために、日々の観察と予防がとても大切です。
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