犬も私たちと同じように「膵臓(すいぞう)」という大切な臓器を持っています。そして、その膵臓が炎症を起こす病気が「膵炎(すいえん)」です。今回は、犬の膵炎について、症状から原因、治療法、予防のポイントまで分かりやすくご紹介します。
🔍膵炎ってどんな病気?
膵炎は、膵臓が自分の出す消化酵素(膵液)で傷つけられ、炎症が起こる病気です。
特に「急性膵炎」は発症が突然で、重症化すると命に関わることもあります。
🐶 犬が背中を丸めてお腹を抱えるような姿勢をとったり、前足を前に伸ばし胸を床につける「祈りのポーズ」をしていたら、腹痛を訴えているサインかもしれません。
⚠️こんな症状が出たら要注意!
【急性膵炎の主な症状】
-
元気がない・食欲が落ちる
-
嘔吐・下痢
-
熱が出る(発熱)
-
お腹が痛そうに見える(背中を丸める)
-
呼吸が浅く早くなる
-
脱水症状(ぐったりして水を飲まない)
場合によっては呼吸困難やショック状態になることもあるため、油断は禁物です。
【慢性膵炎の症状】
-
症状は軽めだけど、上記の症状が繰り返し起こる
-
日によって体調に波がある
🐩膵炎になりやすい犬種は?
以下の犬種は膵炎になりやすいといわれています:
-
ミニチュア・プードル
-
ミニチュア・シュナウザー
-
コッカー・スパニエル
-
ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア(ウェスティ)
特に中年齢以上の犬や、避妊済みのメス犬に多くみられます。
🧪膵炎の原因は?
膵炎はさまざまなきっかけで発症します。主な原因はこちら👇
-
脂っこい食事やおやつの食べ過ぎ
-
肥満
-
外傷や手術による膵臓の損傷
-
膵液が膵臓内に逆流して自己消化が始まる
-
他の病気(クッシング症候群やホルモン異常など)
-
ウイルス・寄生虫感染
-
ステロイドや利尿剤などの薬の影響
日常のちょっとしたことがきっかけになることも多く、予防がとても大切な病気です。
🩺治療はどうするの?
膵炎の治療は主に内科的な方法で行います。状態によっては入院が必要になることも。
✅主な治療内容
-
**輸液(点滴)**で水分と栄養補給
-
制吐剤や鎮痛剤で症状を和らげる
-
抗生物質の投与(感染が疑われる場合)
-
消化酵素阻害剤で膵臓への刺激を抑える
-
短期間の絶食または経腸チューブでの栄養補給
重度の場合は、ショックや多臓器不全に対応する処置も必要です。いずれにしても、早期発見・早期治療がカギとなります。
🛡️膵炎の予防法は?
膵炎は生活習慣の見直しで予防できる病気です!
🐕予防のポイント
-
脂肪分の多い食事やおやつを控える
-
バランスの取れた食事を心がける
-
適度な運動で肥満を防ぐ
-
おやつや人間の食べ物を与えすぎない
-
定期的な健康診断を受ける
食事内容や運動量を調整するだけでも、リスクをかなり減らせます。
📌まとめ
犬の膵炎は、見逃しやすいけれど命に関わることもある怖い病気です。
でも、早く気づいて対処すれば、回復できる可能性は十分あります。
さらに参照してください: