クリプトコッカス症は、クリプトコッカスというカビ（真菌）によって引き起こされる感染症です。特に免疫力が低下している犬がかかりやすく、猫や人にも感染する可能性があるため注意が必要です。
クリプトコッカス症の主な症状
クリプトコッカス症にかかると、次のような症状が見られます。
くしゃみや鼻水が止まらない
鼻にしこりや潰瘍（かいよう）ができる
目の異常（炎症や視力低下）
歩き方がおかしい、ふらつく
痙攣（けいれん）や麻痺（まひ）が起こる
肺炎を引き起こし、呼吸が苦しくなる
症状が進行すると、中枢神経に影響を及ぼし、失明や運動障害につながることもあります。
クリプトコッカス症の原因
この病気は、環境中に広く存在するクリプトコッカスというカビが、犬の鼻や口から体内に侵入することで感染します。
特に以下の環境では注意が必要です。
ハトの糞が多い場所（クリプトコッカスはハトの糞に多く含まれます）
土やほこりが舞いやすい場所（公園・庭・古い建物の周辺など）
免疫力が低下している犬（持病がある、ストレスが多い、高齢の犬など）
健康な犬は発症しにくいですが、免疫力が弱っていると感染のリスクが高まります。
クリプトコッカス症の治療法
治療には、抗真菌薬（カビを殺す薬）の投与が必要です。鼻炎や皮膚炎、神経症状が出ている場合は、それぞれの症状に応じた治療も行います。
治療のポイント
長期間の投薬が必要（数ヶ月～1年以上かかることも）
副作用が出る可能性があるため、獣医師とよく相談する- 早期発見・早期治療が重要！
症状が悪化すると完治が難しくなるため、異変に気づいたらすぐに動物病院へ！
クリプトコッカス症の予防法
クリプトコッカス症を完全に防ぐのは難しいですが、以下の対策でリスクを減らせます。
愛犬の免疫力を高める
- バランスの取れた食事を与える
- ストレスを減らし、健康的な生活を心がける
環境の衛生管理を徹底する
- ハトの糞が多い場所を避ける
- 家の中を清潔に保ち、こまめに掃除する
- 土やほこりの多い場所での遊びを控える
愛犬の健康チェックを定期的に行う
- 異変を感じたらすぐに動物病院へ
- 定期的な健康診断を受ける
人にも感染する可能性があるので要注意！
クリプトコッカス症は、**人にも感染する人獣共通感染症（ズーノーシス）**です。
特に、免疫力が弱い人（高齢者・幼児・病気治療中の方など）は注意が必要！
感染した犬や猫の体液（鼻水・唾液など）には触れないようにしましょう。
まとめ
- クリプトコッカス症はカビ（真菌）による感染症
- くしゃみ・鼻水・しこり・神経症状などが現れる
- ハトの糞や土ぼこりから感染することが多い
- 治療には長期間の抗真菌薬投与が必要
- 愛犬の健康管理と環境の清潔を心がけることで予防が可能
早期発見・早期治療が愛犬の健康を守るカギです！
「あれ？様子がおかしいな」と感じたら、すぐに獣医師に相談しましょう！
さらに参照してください：犬ジステンパーウイルス感染症とは？症状・原因・治療・予防を解説！
