レプトスピラ症は、犬だけでなく人にも感染する可能性のある怖い感染症です。重症化すると命に関わることもありますが、予防法もちゃんとあります。
この記事では、犬のレプトスピラ症の症状・原因・治療・予防法について、分かりやすくご紹介します
レプトスピラ症ってどんな病気?
レプトスピラ症は、「レプトスピラ菌」と呼ばれる細菌によって引き起こされる感染症です。感染すると肝臓や腎臓に大きなダメージを与えることもあります。
また、この病気は人にも感染する「人獣共通感染症(ズーノーシス)」。特に、野外で過ごす機会が多い犬や、水辺で遊ぶことが好きな子は要注意です
主な症状とは?
症状の現れ方には個体差がありますが、以下のような症状が見られることがあります。
よく見られる症状
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食欲がなくなる
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嘔吐や下痢をする
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発熱(約40℃の高熱)
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目が赤くなる(結膜の充血)
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脱水症状
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血便が出る
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口の中に出血が見られる
特に症状が激しく出る「出血型」や「黄疸型」の場合は、数日で命に関わるケースもあるので、早めの対応が必要です
症状のタイプは2種類
出血型(カニコーラ菌による)
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高熱、嘔吐、血便、脱水など
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重症化しやすく、放っておくと死亡率も高め
黄疸型(へクテロヘモラジー菌による)
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黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
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嘔吐・下痢・口の粘膜の出血
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症状が非常に重く、短期間で亡くなることも…
感染の原因は?
レプトスピラ菌は、感染した動物(特にネズミ)の尿に含まれています。その尿で汚染された水たまり・土・食べ物などに触れることで、犬が感染するのです。
こんな場所は注意!
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雨上がりの水たまり
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川辺や公園の草むら
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野生動物が出入りするエリア
治療法は?
治療には**抗生物質(抗菌薬)が使われます。また、腎不全や肝障害が出ている場合は、それに応じた対症療法(点滴など)**も併用されます。
早期に治療を始めることで回復の可能性は高まります。症状に気づいたら、すぐに動物病院へ連れていきましょう
予防法はあるの?
予防のカギはワクチン接種!
レプトスピラ症は、**混合ワクチンの一部(7種以上)**として予防が可能です。とくに外で過ごすことが多い子は、年1回のワクチン接種を欠かさないようにしましょう。
日常のケアも大切
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散歩後は体を清潔に保つ
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汚れた水たまりには近づけない
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ネズミの出そうな場所には注意する
飼い主さんへのアドバイス
レプトスピラ症は、早期発見と予防が命を守るカギです。そして何より、人にも感染する病気なので、愛犬の健康管理はご家族全員の安全にもつながります。
「ちょっと元気がないかも…?」と感じたら、無理せず早めに獣医さんへ相談してくださいね
まとめ:犬のレプトスピラ症チェックリスト
突然の嘔吐・下痢・発熱があればすぐ病院へ
ワクチン接種を定期的に
野外活動後のケアをしっかり
怪しい水たまりには近づけない
ネズミの多い場所では特に注意!
さらに参照してください:犬のパルボウイルス感染症とは?症状・原因・予防法をわかりやすく解説!