犬の口腔内にできる悪性黒色腫(メラノーマ)は、がん化した色素細胞が口腔内の粘膜や舌に腫瘍を形成する病気です。特にシニア犬(平均10歳前後)に多く見られます。進行が早いため、早期発見がとても重要です。
主な症状
口腔内悪性黒色腫の症状には以下のようなものがあります。
- よだれが増える
- 口の中が出血している
- 口臭がきつくなる
- しこりや潰瘍ができる(口内炎のような状態)
- 食欲が落ちる、食べにくそうにする
命に関わる病気です! 放置すると腫瘍が転移し、命の危険が高まります。
病気の特徴と進行
どんな腫瘍ができるの?
口腔内の粘膜や舌に黒い腫瘍ができます。場合によってはびらん(ただれ)や潰瘍状になることもあります。
腫瘍の特徴
- ほとんどが黒色の「有色素性黒色腫」
- まれに色がない「無色素性黒色腫」もある
この腫瘍は進行が速く、発見時にはすでにあごのリンパ節や肺に転移しているケースもあります。
原因
メラノーマは、メラニン(色素)を作る細胞ががん化することが原因です。なぜこの細胞ががん化するのか、はっきりとした原因は解明されていませんが、遺伝や加齢が関係していると考えられています。
治療方法
外科手術が第一選択
悪性黒色腫の治療では、腫瘍があごの骨まで達している場合、骨ごと切除する手術が行われます。しかし、口の奥にできた場合は完全に取り除くのが難しく、予後が厳しくなることも。
治療のポイント
- 外科手術:可能な限り腫瘍を取り除く
- 放射線治療:手術が難しい場合や再発防止に
- 化学療法:腫瘍の進行を遅らせる目的で使用
再発しやすい病気です! 手術後も定期的な検査が必要になります。
予防と早期発見がカギ!
悪性黒色腫の予防は難しいですが、早期発見・早期治療が最も重要です。
月に1回、愛犬の口の中をチェック!
口を大きく開けて、以下をチェックしましょう。
- しこりや腫れがないか?
- 口内に黒っぽいできものはないか?
- 口臭が強くなっていないか?
- 口の中が出血していないか?
少しでも異常を感じたら、すぐに動物病院へ!

まとめ
犬の口腔内悪性黒色腫は進行が速く、転移のリスクが高い病気です。しかし、早期発見と適切な治療で愛犬の寿命を延ばせる可能性があります。
飼い主さんにできること
毎月1回、愛犬の口の中をチェック!
異変を感じたらすぐに獣医師に相談!
愛犬が食べにくそうにしていないか観察!
愛犬の健康を守るために、ぜひ今日から実践してくださいね!
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