愛犬の様子が「なんだか元気がない」「水をたくさん飲む」「お腹がふくらんでいる」など気になるとき、それはもしかしたら**子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)**かもしれません。
この病気は放っておくと命に関わることもあるため、早期発見・早期治療がとても大切です。
この記事では、犬の子宮蓄膿症の症状・原因・治療法・予防法について、わかりやすく解説します
子宮蓄膿症ってどんな病気?
子宮蓄膿症は、子宮の中に膿(うみ)がたまる感染症です。
細菌が子宮内に侵入し、炎症を起こすことで膿がたまり、命に関わる深刻な状態になることもあります。
特に、中高齢のメス犬や、避妊手術をしていない子に多く見られる病気です。
子宮蓄膿症の主な症状は?
初期はわかりづらいこともありますが、次のような変化が見られたら要注意です。
よくある症状
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外陰部から膿のようなおりものが出る
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水をたくさん飲む
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おしっこの量が増える(多尿)
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食欲がない
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元気がない・疲れやすい
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吐く(嘔吐)・下痢をする
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お腹がふくらんでいる
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発熱する
症状が進行すると、尿毒症や腎不全などの重大な合併症を引き起こすこともあります。
見逃さず、すぐに動物病院で診てもらいましょう!
原因は「子宮の細菌感染」
子宮蓄膿症の主な原因は、子宮への細菌感染です。
特に発情期の後や、ホルモンバランスが乱れやすい老犬に多く見られます。
以下のような細菌が関与しています
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大腸菌
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ブドウ球菌
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連鎖球菌 など
細菌が入り込みやすいタイミングや体調の変化が、病気を引き起こすきっかけになります。
子宮蓄膿症の治療法は?
治療の基本は、外科手術による子宮と卵巣の摘出です。
膿がたまった子宮を体内に残しておくと命に関わるため、早急な処置が必要になります。
主な治療方法
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外科手術:感染した子宮を取り除く方法が最も一般的で確実
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内科治療:ごくまれに抗生物質やホルモン剤で膿を排出させる場合もある(※再発リスクが高め)
手術を受ける前には、血液検査・レントゲン・超音波検査などで状態をしっかり確認します。
予防には「避妊手術」が有効!
子宮蓄膿症は、適切なタイミングで避妊手術を行えば予防できる病気です。
避妊手術のメリット
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子宮蓄膿症の予防
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乳腺腫瘍(乳がん)のリスク低下
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ホルモン関連疾患の予防にも効果的
将来的な病気のリスクを減らすためにも、若いうちに避妊手術を検討するのがおすすめです。
不安な場合は、獣医さんとよく相談して決めましょう。
まとめ|早めの受診が命を守るカギ!
子宮蓄膿症は、初期には気づきにくく、見過ごしてしまうこともあります。
でも、放置すると命に関わる深刻な状態になる病気です。
愛犬を守るためにできること
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日ごろから体調の変化に敏感になる
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発情後の行動や体調のチェックを欠かさない
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少しでも気になる症状があれば、すぐに動物病院へ
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予防として避妊手術を検討する
「いつもとちょっと違うかも…?」と思ったら、それは大切なサインかもしれません。
大切な家族の命を守るために、早めの行動がなにより大切です
さらに参照してください:犬の緑内障とは?症状・原因・治療法をやさしく解説!