犬にも「がん」の一種である【悪性リンパ腫】があるのをご存じですか?
特に中高齢のワンちゃんに多く見られるこの病気。
でも、早期発見できれば治療の可能性も広がります
この記事では、悪性リンパ腫の症状から原因、治療法、そして飼い主さんにできることまで、わかりやすくご紹介します
悪性リンパ腫ってどんな病気?
悪性リンパ腫(リンパ肉腫)は、免疫を担うリンパ球ががん化する病気で、血液のがんの一種です。
リンパ腫にはいくつかタイプがありますが、犬で多く見られるのは「多中心型リンパ腫」。
これは、体のあちこちにあるリンパ節が腫れるタイプです。
こんな犬に多いよ!
-
ゴールデン・レトリーバー
-
ラブラドール・レトリーバー
-
ボクサー
-
セント・バーナード
-
バセット・ハウンド など
主な症状は?気をつけたいサイン
リンパ腫は、発症する部位によって症状が異なります。以下にタイプ別にまとめました。
多中心型(最も多いタイプ)
-
あご、わきの下、足のつけ根のリンパ節が腫れる
-
食欲が落ちる・元気がない
-
嘔吐・下痢
-
痩せてくる
-
感染症にかかりやすくなる(肺炎、膀胱炎など)
消化器型
-
下痢・嘔吐が続く
-
食欲不振
-
お腹のしこり
皮膚型
-
赤い発疹や脱毛
-
大小さまざまな「できもの」
-
他の皮膚病と間違いやすい
縦隔型(胸の中のリンパ節が腫れる)
-
呼吸が早い・苦しそう
-
咳をする
-
チアノーゼ(舌や歯茎が青紫になる)
覚えておこう!
悪性リンパ腫は放っておくと命に関わる可能性が高い病気です。ちょっとした異変も見逃さないようにしましょう。
原因は?なぜ起きるの?
実は、はっきりとした原因はまだ分かっていません。
ただし、多くのケースは「多中心型」と呼ばれるタイプで、犬のリンパ腫の約8割を占めると言われています。
犬種によるリスクもあり、特定の犬種では発症しやすい傾向があるので注意が必要です。
治療法は?どうやって治すの?
治療の中心は「化学療法(抗がん剤治療)」です。
ワンちゃんの状態やリンパ腫のタイプにより、以下のような方法が検討されます。
-
抗がん剤の投与(内科的治療)
-
外科的な手術(腫瘍の場所によって必要)
-
継続的な経過観察
抗がん剤と聞くと心配かもしれませんが、犬の場合は人よりも副作用が軽く済むことも多いです。
とはいえ、副作用や治療費、治療によってどのくらい延命できるかなどは、しっかりと獣医師と相談しましょう
予防と早期発見のポイント
リンパ腫は原因がはっきりしないため、「これをすれば予防できる」という方法はありません。
でも、早期発見・早期治療がとても大切です!
普段からチェックしたいポイント
-
あご、わきの下、股のつけ根などのリンパ節
-
皮膚のできものや赤み
-
食欲や元気の有無
毎日のスキンシップを兼ねて、愛犬の体を優しく触ってチェックしてあげてくださいね!
まとめ:飼い主さんができること
悪性リンパ腫は命に関わる病気ですが、早期発見できれば治療で改善が期待できることもあります。
最後にポイントをおさらい!
-
リンパ節の腫れや皮膚の異常に気づいたら、早めに動物病院へ
-
抗がん剤治療が中心だが、効果や副作用については個体差あり
-
発症しやすい犬種を飼っている場合は、特に注意を!
大切な家族であるワンちゃんの健康を守るために、日々の観察とスキンシップを大事にしていきましょう
さらに参照してください:犬のレプトスピラ症とは?症状・原因・予防法まで徹底解説!