犬の扁平上皮がんは、皮膚や口腔内などに発生する悪性腫瘍です。早期発見が大切なこの病気について、詳しく解説します。
扁平上皮がんとは？
扁平上皮がんは、皮膚や粘膜に発生するがんの一種です。以下のような部位にできることが多いです。
- 爪の周りや四肢
- 腹部や陰のうの皮膚
- 口腔内（歯茎・舌・頬の内側）
- 膀胱や気管支、副鼻腔
見た目はカリフラワー状のしこりや赤く硬いしこりですが、しこりを作らない場合もあります。特に皮膚にできた場合、潰瘍やただれを伴うため、傷や皮膚病と間違えられやすいです。
扁平上皮がんの主な症状
「ちょっとした傷かな？」と放置しがちですが、以下の症状が見られたら注意が必要です。
皮膚に見られる症状
- 皮膚のただれや潰瘍
- 赤く硬いしこり
- 毛が抜ける
口腔内に見られる症状
- 口の中の出血
- しこりや口内炎のような潰瘍
- 口臭が強くなる
進行すると起こる症状
- しこりが大きくなる
- リンパ節に転移しやすい
- 食事や歩行が困難になる
がんは進行が早いことがあるため、早めの対応が重要です。
扁平上皮がんの原因は？
扁平上皮がんの明確な原因はまだ解明されていません。しかし、以下の要因が関係している可能性があります。
- 紫外線の影響（特に短毛の犬種）
- 慢性的な炎症や傷
- 遺伝的な要因
普段から犬の体をよく観察し、異変がないかチェックすることが大切です。
扁平上皮がんの治療法
がんの進行具合によって、以下の治療法が選択されます。
外科手術
最も一般的な治療法で、がんが発生した部分と周辺組織を切除します。特に皮膚や口腔内のがんは、手術で取り除くことで完治するケースもあります。
放射線治療・化学療法
手術が難しい場合や、がんが転移している場合は、放射線治療や抗がん剤を使用することがあります。
緩和ケア
進行がんの場合、痛みを和らげるための治療や生活改善を行い、愛犬の負担を減らします。
予防と早期発見がカギ！
扁平上皮がんを完全に予防することは難しいですが、早期発見ができれば治療の選択肢も増えます。以下のポイントを意識しましょう。
定期的なボディチェック
- 皮膚の異変やしこりをチェックする
- 口の中も確認し、腫れや出血がないか見る
紫外線対策
- 屋外で長時間過ごす犬は、日陰を利用する
- 紫外線をカットする洋服を活用する
健康診断を受ける
- 定期的に動物病院で健康診断を受ける
早めの発見・治療が、愛犬の健康を守るカギになります！
まとめ
- 扁平上皮がんは皮膚や口腔内に発生するがんで、しこりや潰瘍が特徴。
- 放置すると転移の可能性があり、早期発見が重要。
- 治療法は外科手術が中心で、進行度によって放射線治療や化学療法を併用。
- 予防のためには、定期的な健康チェックと紫外線対策が大切。
日頃から愛犬の健康をしっかりチェックし、気になる症状があればすぐに獣医さんに相談しましょう！
さらに参照してください：犬の口内炎とは？原因・症状・予防法を徹底解説！
