犬がかゆがっているけど、皮膚に赤いブツブツや脱毛が見られる…。そんなとき疑われる病気のひとつが「疥癬(かいせん)」です。今回は、疥癬の原因から症状、治療法、予防法まで、飼い主さんに分かりやすく解説します。
🐾 疥癬ってどんな病気?
疥癬(かいせん)は、「ヒゼンダニ」というとても小さなダニ(体長約0.3mm)が皮膚に寄生することで起こる皮膚病です。ヒゼンダニは皮膚の中に入り込んで卵を産むため、強いかゆみや皮膚炎を引き起こします。
このダニは他の犬との接触でうつるため、多頭飼いの家庭やドッグランなどでも感染リスクがあります。また、一時的にですが、人にもうつって皮膚炎を起こすことがあります⚠️。
🐶 主な症状とその特徴
疥癬に感染すると、以下のような症状が見られます。
🔍 初期症状
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目のまわりや耳、ひじ・かかとなど毛の薄い部分に赤い発疹(ブツブツ)
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激しいかゆみ
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しきりに掻いたり、こすったりする行動
⚠️ 進行すると…
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皮膚がただれてかさぶたができる
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脱毛が進行する
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フケが増える
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掻き傷から細菌感染して化膿することも…
耳をかゆがる場合、「耳ダニ感染症」や「外耳炎」との区別が必要になるので、必ず動物病院で診てもらいましょう。
🦠 原因はヒゼンダニの寄生
疥癬の直接の原因は、ヒゼンダニが皮膚に寄生することです。主な感染経路は以下の通り:
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感染している犬との直接接触
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タオルやブラシなどの共有による間接感染
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ダニが生存できる短時間の間に寝具やケージを介して感染
とくに多頭飼いや、ペット同士の接触が多い場所では要注意です。
💊 治療法:しっかり駆除+感染予防
🧴 主な治療内容
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**殺ダニ作用のある薬(外用薬や飲み薬)**の使用
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抗生物質(細菌感染がある場合)
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痒みを抑えるための消炎剤やシャンプー療法
🧼 おうちでできるケア
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ブラシ、タオル、ベッドなどは熱湯消毒か専用の殺ダニ剤で消毒
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他のペットへの感染を防ぐため、隔離も検討しましょう
治療中は再感染を防ぐための徹底した衛生管理が重要です!
🛡️ 予防方法:まずは「接触」を避ける!
疥癬を防ぐには、以下のような習慣が大切です:
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ヒゼンダニ感染が疑われる動物とは接触しない
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タオルやブラシは個別に管理
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定期的にシャンプーや皮膚チェックを行う
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ドッグランやペットホテルでは衛生環境の良い場所を選ぶ
日頃からの予防と観察が、犬の健康を守る第一歩です🐕
📝 まとめ
疥癬は命に関わる病気ではありませんが、犬にとって非常につらい皮膚病です。かゆがる様子や皮膚の異変に気づいたら、早めに動物病院を受診しましょう。
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