犬の耳が突然膨らんでしまったら、それは「耳血腫(じけっしゅ)」かもしれません。耳血腫は、耳の中に血液や分泌液がたまることで起こる病気です。今回は、耳血腫の原因や症状、治療法、そして予防策について詳しく解説します!
耳血腫とは?
耳血腫は、耳介(じかい)と呼ばれる耳の外側部分に血液や分泌液がたまり、耳が腫れ上がる病気です。放置すると耳の形が変形してしまうこともあるため、早めの対処が大切です。
耳血腫の主な症状
耳血腫の症状には、以下のようなものがあります。
耳が膨らんでいる
耳をしきりにかく
耳が熱をもっている
痛みやかゆみがある
耳がパンパンに腫れている場合、耳血腫の可能性が高いです。
耳血腫の原因は?
耳血腫は、さまざまな要因で発症しますが、主な原因として以下が考えられます。
耳を頻繁にかく・頭を振る
耳にかゆみがあると、犬はしきりに耳をかいたり頭を振ったりします。これによって耳の血管が破れ、血液がたまることで耳血腫を引き起こすことがあります。
外耳炎や耳ダニ感染症
外耳炎や耳ダニ感染症があると、耳のかゆみが強くなり、犬が耳をかくことで血管が損傷しやすくなります。
打撲やケガ
遊んでいる最中に耳を強くぶつけたり、ほかの犬に耳をかまれたりすることが原因となることもあります。
自己免疫疾患
はっきりとしたメカニズムは解明されていませんが、自己免疫の異常によって耳血腫が発症するケースもあると考えられています。
耳血腫の治療法
耳血腫の治療は、症状の程度や原因によって異なります。
切開手術
耳にメスを入れて、たまった血液や分泌液を排出します。その後、傷口を縫い合わせて、再発を防ぎます。
注射での治療
針を使って血液を吸い出す方法もあります。ただし、再発のリスクがあるため、何度か繰り返す必要があることも。
薬物治療
炎症を抑えるために、ステロイド剤を投与することがあります。また、細菌感染がある場合は、抗生物質を使用することも。
治療せずに放置すると?
耳血腫は、治療をしなくても自然に治ることがあります。しかし、そのまま放置すると耳の形が変形したり、萎縮してしまう可能性があるため、できるだけ治療を受けることをおすすめします。

耳血腫の予防法
耳血腫を防ぐためには、日頃のケアが大切です。
耳の健康をチェックする
- 耳垢がたまっていないか確認する
- 赤みや腫れがないかチェックする
- 定期的に獣医師の診察を受ける
外耳炎や耳ダニ感染症を防ぐ
耳のトラブルを未然に防ぐために、清潔な環境を整え、耳のケアを怠らないようにしましょう。
犬が過度に耳をかかないように注意
耳をしきりにかいている場合は、早めに獣医師に相談しましょう。
まとめ
犬の耳血腫は、耳が膨らみ、痛みやかゆみを伴う病気です。外耳炎や耳ダニ感染、ケガなどが原因となることが多く、放置すると耳の変形につながる可能性があります。
ポイントのおさらい!
耳血腫は血液や分泌液がたまることで発症する
外耳炎や耳ダニ感染、ケガなどが主な原因
治療法には切開手術や注射、薬物治療がある
放置すると耳の形が変わる可能性がある
予防のために耳の健康チェックを習慣にする
愛犬の健康を守るために、耳のトラブルを見つけたら早めに動物病院で診てもらいましょう!
さらに参照してください:犬の外耳炎とは?症状・原因・治療法を徹底解説!