愛犬のお尻にしこりを見つけて不安になったことはありませんか?
もしかすると、それは「肛門周囲腺腫(こうもんしゅういせんしゅ)」かもしれません。
この病気は主に 高齢の未去勢オス犬 に多く見られる腫瘍です。
この記事では、肛門周囲腺腫の症状や原因、治療法、そして予防のポイントまで、獣医師の現場でも使われている最新情報をもとに、わかりやすく解説します。
🔍 肛門周囲腺腫ってどんな病気?
犬の肛門のまわりには「肛門周囲腺」という腺組織があります。
この部分に良性の腫瘍ができるのが「肛門周囲腺腫」です。
💡 ポイント
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多くの場合、命に関わることは少ないですが、放っておくと悪化することがあります。
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発見が遅れると、排便トラブルなど生活の質を下げる要因になります。
⚠️ 主な症状は?こんなしぐさが見られたら要注意!
肛門周囲腺腫の初期症状は見逃されがちですが、以下のサインがあれば注意しましょう。
🐕 見られる主な症状
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お尻を床にこすりつける(かゆがっている)
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便秘気味、排便がしづらそう
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肛門のまわりにしこりができる
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お尻をよく舐める、かく
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出血や膿が出ることも
しこりが大きくなってくると、潰瘍ができたり、排便がさらに困難になることがあります。
🧬 原因:なぜこの腫瘍ができるの?
♂️ 男性ホルモンとの関係
肛門周囲腺腫の多くは 男性ホルモン(テストステロン) の影響で発生します。
そのため、
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去勢をしていないオス犬
に特に多く見られるのです。
ただし、まれに メス犬 にも発生することがあります(特に避妊済みでない場合)。
🩺 治療法:基本は手術での切除
肛門周囲腺腫は自然に治ることはありません。
根本的な治療には外科手術が必要です。
✂️ 手術のポイント
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腫瘍の部分を切除します
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再発防止のために同時に去勢手術を行うのが一般的です
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手術後も定期的なチェックが必要です(再発しやすいため)
✅ 予防法:一番効果的なのは去勢手術!
肛門周囲腺腫の予防には去勢が最も効果的です。
🐶 若いうちに去勢をしておけば、発症リスクを大幅に減らすことができます。
とくに、以下のような子にはおすすめです:
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オス犬を飼っていて、繁殖の予定がない
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老犬になってからの病気を減らしたい
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お尻をかゆがるしぐさが気になる
📝 まとめ:早期発見・早めの対処がカギ!
肛門周囲腺腫は命に関わる病気ではありませんが、生活の質を下げるやっかいな病気です。
特に高齢の未去勢のオス犬を飼っている方は、早めのチェックと予防がとても大切です。
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