愛犬が元気をなくして疲れやすくなると、心配になりますよね。もしかしたら、「肺動脈狭窄症」と呼ばれる心臓の病気が関係しているかもしれません。今回は、犬の肺動脈狭窄症について、その症状や治療法、予防方法を詳しくご紹介します!
肺動脈狭窄症とは?
肺動脈狭窄症(または肺動脈弁狭窄症)は、犬の心臓に関わる先天的な病気です。この病気は、右心室から肺へ血液を送る「肺動脈弁」が狭くなってしまうことで起こります。犬の先天的心臓疾患の中では、3番目に多い病気とされています。
主な症状
肺動脈狭窄症にかかっている犬は、さまざまな症状を見せることがあります。症状は狭窄の程度によって異なり、軽度の場合と重度の場合で大きく違います。
軽度の場合
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運動を嫌がる(運動不耐性)
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疲れやすい
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元気がない
軽度の狭窄では、他の犬に比べて運動を嫌がったり、疲れやすかったりしますが、目立った症状は少ないため、飼い主さんが気づきにくいこともあります。定期的な健康診断で心臓に雑音があることが分かり、発見されることが多いです。
重度の場合
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呼吸が苦しそう(呼吸困難)
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激しい運動後に倒れる
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ふらつく
重度の狭窄では、興奮したり激しい運動をしたりすると、倒れたり、呼吸困難になったりすることがあります。この状態が続くと、心不全を引き起こし、最悪の場合は命に関わることもあります。
肺動脈狭窄症の原因
肺動脈狭窄症の原因ははっきりと分かっていませんが、遺伝的要因が関係している可能性があると言われています。特定の犬種に多く見られることから、遺伝的な要因が強いとも考えられています。
治療方法
肺動脈狭窄症の治療方法は、狭窄の程度と症状の進行状況によって異なります。
軽度の場合
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定期的な健康診断と経過観察が重要です。
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症状が見られない場合は、特別な治療を行わず、通常の生活を送ることができます。
重度の場合
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内科的治療:症状が出ている場合、薬で症状を緩和することがあります。
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外科手術:狭窄が重度であれば、カテーテルを使って狭窄部分を広げる手術が行われることがあります。
治療は早期発見が重要ですので、定期的な健康チェックを欠かさないようにしましょう。
予防方法
肺動脈狭窄症は、進行するまで症状が分かりづらいため、早期発見が鍵となります。予防方法としては、以下のことを心掛けましょう。
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定期的な健康診断:動物病院で定期的に心臓の健康チェックを受け、異常が早期に発見できるようにしましょう。
早期発見と対応:症状が軽いうちに発見し、早期に治療を行うことで、進行を防げることがあります。
まとめ
犬の肺動脈狭窄症は、先天的な心臓疾患で、症状が軽度の場合は気づきにくいことがありますが、重度になると命に関わる危険もあります。定期的な健康診断と早期発見が、愛犬を守るためにとても重要です。もし愛犬に運動不耐性や呼吸が苦しそうな様子が見られたら、早めに獣医師に相談しましょう!
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