「最近、愛犬の元気がない…」「熱があるみたいで心配」そんなときに疑われる病気のひとつが 犬伝染性肝炎 です。
これは、肝臓にダメージを与えるウイルス感染症で、重症化すると命に関わることもあります。でも安心してください!きちんと予防すれば防ぐことができます
この記事では、犬伝染性肝炎について、症状や原因、治療法から予防のポイントまで、やさしく解説します
犬伝染性肝炎ってどんな病気?
犬伝染性肝炎は、「犬アデノウイルス1型(CAV-1)」というウイルスが原因で起こる病気です。このウイルスが体に入ると、主に肝臓が炎症を起こします。
症状は軽いものから重いものまでさまざま。とくに子犬やワクチン未接種の犬は重症化しやすく、命の危険もあるため注意が必要です
主な症状は?どんなサインに気づくべき?
症状は段階によって変わりますが、代表的なものはこちらです
初期に見られる症状
- ぼーっとして元気がない
- 発熱(39.5〜41℃)
- 下痢
- 嘔吐(吐く)
- 鼻水やくしゃみ
重症になると…
- 神経症状(無気力、昏迷、痙攣など)
- 肝性脳症(肝臓の働きが悪くなって起こる意識障害)
- 出血しやすくなる(鼻血や皮膚に点状出血)
- 目が青白く濁る「ブルーアイ」
特にワクチンを受けていない子犬は重症化しやすく、死亡例もあります
また、他のウイルスと一緒に感染してしまうと、さらに危険度が増します。
原因はどこから?感染の仕組み
この病気は「犬アデノウイルス1型」に感染することで起こります。
感染のしくみ
感染した犬の 涙・鼻水・唾液・尿・便 にウイルスが含まれ、それを舐めたり、汚れた食器を使うことでうつります。
ウイルスはとても丈夫で、室温でも長く生き残るため、注意が必要です。
感染犬の尿は、6〜9か月もウイルスを排出することがあります
治療法はあるの?どう対処する?
犬伝染性肝炎には、直接ウイルスをやっつける薬はありません。
そのため、体が回復するまでに必要な「支持療法」を中心に治療を行います。
主な治療内容
- 点滴で水分・栄養補給
- 輸血が必要な場合も
- 食事療法で肝臓への負担を減らす
- 抗生物質で二次感染を予防(肺炎・腎盂腎炎など)
早期発見・早期治療がとても大切です
「いつもと違うな」と感じたら、早めに動物病院を受診しましょう。
予防がなにより大切!できることは?
もっとも効果的な予防法=ワクチン接種!
犬伝染性肝炎はワクチンで予防可能な病気です。
ワクチン接種のポイント
- 子犬は動物病院で接種スケジュールを相談しましょう
- 成犬や老犬も年1回の追加接種が安心
- 他の感染症とまとめて防げる「混合ワクチン」が一般的です
その他の予防ポイント
- 拾い食いをさせない
- 草むらを舐めたり食べたりしないようにしつける
- 感染犬との接触を避ける
まとめ:愛犬を守るためにできること
犬伝染性肝炎は、予防がとても大切なウイルス感染症です。
ワクチンをしっかり打つことで、高い確率で予防できますし、重症化を防ぐこともできます
「うちの子は大丈夫かな?」と思ったら、獣医さんに相談してみてくださいね!
あなたの大切な家族であるワンちゃんの健康を守るために、正しい知識と早めの行動がカギです
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