愛犬の毛がゴッソリ抜けているのを見て「大丈夫かな?」と心配になったことはありませんか?
犬の抜け毛には、自然なものと病気が関係しているものがあります。今回は、**病気が原因で起こる「脱毛症」**について、分かりやすく解説します。🐶
🐾 脱毛症ってどんな症状?
犬の毛が抜けるといっても、すべてが病気とは限りません。
季節の変わり目に毛が生え変わる「換毛期」なら心配はいりませんが、次のような症状が見られるときは注意が必要です。
✅ 脱毛症で見られる主なサイン
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毛が部分的にごっそり抜けている(例:10円ハゲのような円形脱毛)
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尻尾のつけ根や顔など、特定の場所が薄くなっている
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全身の毛が少しずつ薄くなってきた
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フケが多い、皮膚が赤い・黒ずんでいる
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毛ヅヤが悪く、皮膚がボロボロになっている
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左右対称に脱毛している
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発疹やかゆみをともなう場合もある
⚠️ 症状の出方は病気の種類によって異なります。かゆみがある場合もあれば、まったくないケースもあります。
🔍 脱毛の原因は?どんな病気が関係してるの?
犬の脱毛症には、さまざまな病気やトラブルが関係しています。以下のような原因が考えられます。
🧪 よくある脱毛の原因
原因 | 内容 |
---|---|
アトピー性皮膚炎 | アレルゲン(ハウスダスト、花粉など)による皮膚炎。かゆみが強い。 |
ノミ・ダニ・ツメダニなどの寄生虫 | 外部寄生虫による皮膚トラブル。赤みやかゆみ、発疹をともなうことが多い。 |
真菌(カビ)・細菌感染 | 皮膚糸状菌症(白癬)や膿皮症など。円形脱毛が特徴的な場合も。 |
ホルモン異常 | クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)、甲状腺機能低下症など。かゆみは少なく、左右対称の脱毛が多い。 |
遺伝的要因 | 淡色被毛の犬に多い「カラー・ダイリューション脱毛症」や「アロペシアX」など。治療が難しいことも。 |
🐕 特にプードル、マルチーズ、ヨークシャーテリア、パピヨンなどは換毛が少ない犬種なので、急に毛が抜ける場合は病気を疑ったほうがよいでしょう。
💊 治療法は?どうすればよくなるの?
脱毛症の治療は、「原因を特定すること」が何よりも大切です。獣医さんにしっかり診てもらい、原因に合った治療を始めましょう。
🩺 代表的な治療方法
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アトピー性皮膚炎:アレルゲンを避け、抗アレルギー薬やステロイドで炎症を抑える
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寄生虫による皮膚炎:かゆみ止め+駆除薬
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真菌・細菌感染:抗真菌薬や抗生物質の投与
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ホルモン異常:ホルモンバランスを整えるための薬を継続的に使用
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遺伝性の脱毛症:有効な治療法がない場合もありますが、症状の進行を遅らせるケアが行われます
🛁 状況によっては、毛を刈ったり薬浴をすることもあります。
🛡️ 予防できるの?日頃からできる対策
脱毛症にはさまざまな原因があるため、「これをすれば確実に予防できる!」という方法はありません。
しかし、日頃の生活環境を見直すことで、リスクを大きく減らすことはできます。
🌿 予防のためのポイント
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定期的なブラッシングとシャンプーで皮膚を清潔に保つ
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寄生虫の予防(ノミ・ダニ対策)
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アレルゲンとの接触を避ける(草むらや野良犬との接触など)
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バランスの良い食事を与える
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ストレスの少ない生活環境を整える
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年に1~2回の健康診断を受ける
📌 体の中からも外からもケアして、健康的な皮膚と被毛を守ってあげましょう。
🐕 最後に:気づいたときが治療のチャンス!
脱毛症は命に関わる病気ではありませんが、放っておくと悪化することもあります。
「なんだか毛が薄くなってきたかも?」と感じたら、早めに動物病院を受診するのがおすすめです。
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