犬の門脈シャントとは?症状・原因・治療法をわかりやすく解説!

愛犬が「よだれが多い」「ふらふら歩く」「けいれんを起こす」などの症状を見せたら、もしかすると【門脈シャント】という耳慣れない病気かもしれません。この記事では、門脈シャントの原因や症状、治療法、注意すべき犬種などをやさしく解説します。 🩸 門脈シャントってどんな病気? 門脈シャント(正式には「門脈体循環シャント」)とは、本来なら肝臓に送られるはずの血液が、別のルートを通って全身に流れてしまう異常です。 この異常血管(シャント)によって、アンモニアなどの毒素が肝臓で処理されずに体内を回ってしまうため、脳や体にさまざまな不調をきたします。 ⚠️ 主な症状は? 門脈シャントが進行すると、以下のような症状が見られます: よだれが増える 食後にフラつく・歩き方がおかしい けいれん発作を起こす 一時的に目が見えなくなる(盲目) 食欲がない・体重が減る 成長が遅い(特に若い犬) お腹に水がたまる(腹水) 尿路結石や膀胱炎を併発することも 🐾 特に食後に症状が出る・悪化するケースが多く、見逃さないようにしましょう。 🐕 好発犬種は? 門脈シャントは、特定の犬種で先天的に起こりやすい傾向があります。よく見られるのは以下の犬種です: シェルティ(シェットランド・シープドッグ) ヨークシャー・テリア ミニチュア・シュナウザー シーズー ラブラドール・レトリーバー これらの犬種では、生後数ヶ月〜2歳ごろまでに発症することが多いです。発育が遅れていると感じたら、早めに獣医さんに相談しましょう。 🔍 原因はなに? 門脈シャントの原因には、次の2つのタイプがあります。 …

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犬の内耳炎とは?原因・症状・治療法までわかりやすく解説!

中年〜高齢のワンちゃんに多く見られる「内耳炎」。外からは見えにくい場所の炎症のため、気づかないうちに進行してしまうこともあります。今回は、内耳炎の原因から症状、治療法、そして予防のポイントまで、飼い主さんにわかりやすく解説します。 👂 内耳炎ってどんな病気? 犬の**内耳炎(ないじえん)**は、耳の奥にある「内耳」と呼ばれる部分に炎症が起きる病気です。多くの場合、外耳炎や中耳炎が進行して内耳まで広がったことで発症します。 内耳はバランス感覚をつかさどる重要な場所。そのため、内耳にトラブルが起きると、ふらつきや目の揺れ、傾いた姿勢などが目立つようになります。 ⚠️ 主な症状とは? 次のような行動が見られたら、内耳炎の可能性があります。 頭を傾けている(特に片側だけ) 同じ方向にくるくる回る 歩き方がふらつく・よろける 眼球が左右に揺れる(眼振) 転びやすくなる 吐き気や嘔吐 食欲が落ちる 耳をかゆがる・頭をよく振る 耳が遠くなった(難聴) 顔の片側が下がる(顔面マヒ) 👀 これらはすべて、内耳に炎症や異常が起きたサインです。 🦠 原因はどこから? 内耳炎の主な原因は、以下のような他の病気からの波及です。 外耳炎・中耳炎が長引いた場合 慢性的な歯のトラブル(歯周病など) 腫瘍やポリープが耳やその周辺にできた場合 特に慢性の外耳炎を繰り返している子や、年齢を重ねたワンちゃんは、要注意です。 💊 治療方法は? 内耳炎の治療は、原因となっている炎症や感染にアプローチすることが基本です。 …

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犬の脳腫瘍とは?症状・治療・予防法をやさしく解説🐶🧠

年齢を重ねた愛犬が、なんとなく元気がなかったり、いつもと違う動きをしていたり…そんな変化に気づいたとき、飼い主さんがまず思い浮かべるのは「もしかして病気?」という不安かもしれません。今回は、**中高齢の犬に多く見られる「脳腫瘍」**について、症状や原因、治療法、そして飼い主さんができることをやさしく解説します。 🧠 脳腫瘍ってどんな病気? 脳腫瘍とは、脳の中に腫瘍(しゅよう:できもの)ができる病気です。犬の脳腫瘍は、特に中年齢~高年齢のワンちゃんに多く見られます。 腫瘍ができる場所によって症状はさまざまで、「見た目には元気に見える」ケースも少なくありません。 ⚠️ こんな症状が出たら要注意! 腫瘍の場所によっては、以下のような神経症状が現れることがあります: てんかんのような発作を起こす 意識を失う、ぼーっとする 歩き方がおかしい、ふらつく 首が傾く(斜頸:しゃけい) 同じ方向にぐるぐる回る(旋回運動) 顔の片側が動かない(顔面麻痺) 目が左右に揺れる(眼振:がんしん) 性格が変わったり、攻撃的になる いつも眠ってばかりいる 🐶 「なんか最近おかしいな…」と思ったら、迷わず動物病院へ! 🔍 脳腫瘍の原因とは? 犬の脳腫瘍には、主に以下の2種類があります: 🧬 原発性脳腫瘍 脳の細胞そのものが腫瘍化したもの。例:髄膜腫、グリオーマなど 🔁 続発性脳腫瘍 脳の外からがんが移ってくるタイプ。 体の別の場所(乳腺・皮膚・リンパ節など)にできた悪性腫瘍が脳に転移する 鼻や耳、頭蓋骨などの近くにできた腫瘍が**脳へ浸潤(しんじゅん)**してくる …

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犬の水頭症とは?症状・原因・治療法をわかりやすく解説!

水頭症という病名を聞くと、「水がたまる?どういうこと?」と驚く飼い主さんも多いのではないでしょうか。今回は、**小型犬に多く見られる「水頭症」**について、症状・原因・治療法などをやさしく解説します🐶 🧠 水頭症ってどんな病気? 水頭症(すいとうしょう)は、脳の中にある「脳室(のうしつ)」という空間に、脳脊髄液(のうせきずいえき)という液体がたまりすぎてしまう状態のことです。 この液体がたまりすぎると、脳が圧迫されて、体にさまざまな異常が出てしまいます。とくにチワワやポメラニアン、パグなどの小型犬種に多く見られ、先天的(生まれつき)なケースが多いです。 ⚠️ 水頭症の主な症状とは? 水頭症は、症状が出にくいこともありますが、以下のような変化が見られることがあります。 🐾 よく見られる症状 ぼーっとしている時間が長い 歩き方がふらつく、よく転ぶ しつけを覚えるのに時間がかかる 急に鳴き出したり、興奮する けいれん発作(てんかん) 目が見えにくくなる(視力障害) 「なんだか様子がおかしいな」と感じたら、早めの受診がカギです🔑 🧬 水頭症の原因は? 水頭症には、先天的なものと後天的なものの2つの原因があります。 🌱 先天性(生まれつき)の水頭症 以下のような小型犬に多く見られます: チワワ ヨークシャーテリア パグ ポメラニアン ミニチュア・ダックスフンド 出生前のウイルス感染や、脳の発育異常などが原因です。 💥 …

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犬の椎間板ヘルニアとは?症状・原因・治療法を分かりやすく解説!

犬が急に元気がなくなったり、歩き方がおかしくなったりしたら、それは「椎間板ヘルニア」のサインかもしれません。今回は、特にダックスフンドやプードルなどでよく見られるこの病気について、分かりやすく丁寧にご紹介します。 🦴 椎間板ヘルニアとは? 犬の椎間板(ついかんばん)は、背骨の骨同士の間でクッションの役割をしている大切な組織です。この椎間板が壊れて、中のゼリー状の物質(髄核:ずいかく)が飛び出してしまうと、周りの神経を圧迫し、痛みや麻痺を引き起こします。 特に以下の犬種は若い頃から発症しやすい傾向があります👇 ミニチュア・ダックスフンド プードル ペキニーズ シーズー パグ ビーグル ⚠️ こんな症状が出たら要注意! 椎間板ヘルニアは症状の出方がさまざまですが、以下のような変化が見られたら注意が必要です。 🐾 よくある症状 急に元気がなくなる、疲れやすくなる 歩き方がフラフラする 立ち上がるのに時間がかかる 足を引きずる・かばう 足や背中を触られるのを嫌がる 症状が進行すると、後ろ足の麻痺や、排尿・排便ができなくなることもあります。 🧠 発症する場所によって症状が異なる 🐕 首(頸部)の場合 首を触ると痛がる 足を引きずる 立てなくなる(重症の場合)   …

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犬の肺水腫とは?症状・原因・治療・予防をわかりやすく解説!

愛犬が「ゼーゼーと苦しそうに息をしている」「咳が止まらない」などの様子を見たことはありませんか?もしかすると、それは「肺水腫(はいすいしゅ)」という状態かもしれません。肺に水がたまるこの病気は、命に関わることもあるため、早めの対応がとても大切です。 この記事では、🐶 犬の肺水腫について、飼い主さんにもわかりやすく解説していきます。 🫁 肺水腫とは?どんな状態? 肺水腫とは、肺に水分(液体)がたまってしまう状態です。その結果、犬はうまく酸素を取り込めなくなり、呼吸がどんどん苦しくなってしまいます。 この状態は、心臓病や肺炎など、他の病気が原因で起こることがほとんど。肺水腫は病気そのものではなく、他の異常によって引き起こされる「症状のひとつ」なのです。 ⚠️ 肺水腫の主な症状 肺水腫が起こると、以下のような呼吸器系の症状が見られます。 乾いた咳が続く ゼーゼー・ハァハァと苦しそうな呼吸(呼吸困難) 横になれず、前足を突っ張って座る(がに股姿勢) 舌や粘膜が青紫色になる(チアノーゼ) 泡状の鼻水やくしゃみ 元気がなくなり、動きたがらない 📌 呼吸の異変は早期発見のサイン。愛犬の「座り方」や「舌の色」も観察しましょう。 🩺 肺水腫の原因とは? 肺水腫の原因には大きく2種類あります。 💓 心臓が原因の「心臓性肺水腫」 犬にもっとも多いのがこちら。**僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)**などの心臓の病気によって、血流の流れが悪くなり、肺に血液の成分が漏れ出してしまうことで発症します。 🌡️ その他の原因「非心臓性肺水腫」 次のような要因も、肺水腫を引き起こすことがあります。 肺炎 熱中症(熱射病) 感電事故 …

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犬の気管虚脱とは?症状・原因・治療法をわかりやすく解説!

🐶小型犬に多い呼吸のトラブル「気管虚脱」をご存知ですか?息がゼーゼーしたり、ガチョウのような咳をしたりしていたら、もしかしたらこの病気かもしれません。今回は、飼い主さんが知っておくべき「気管虚脱」の症状、原因、治療法、そして予防のポイントをわかりやすくご紹介します! 🫁 気管虚脱とは? 気管虚脱(きかんきょだつ)は、呼吸のたびに気管がつぶれてしまう病気です。本来、気管はストローのように空気の通り道として筒状になっていますが、この病気になると、その管がぺしゃんこに潰れてしまい、呼吸が苦しくなってしまいます。 🐩 特に注意が必要な犬種 この病気は、ミニチュア犬やトイ犬種に多く見られます。たとえば: チワワ ポメラニアン ヨークシャー・テリア ミニチュア・プードル ⚠️稀にゴールデン・レトリーバーやラブラドールなどの大型犬にも見られることがあります。 😮 主な症状とは? 気管虚脱になると、以下のような症状が見られます: 🗣 ガチョウのような「ガーガー」という咳 😮‍💨 息がゼーゼーと荒くなる 🤮 咳と一緒に吐き気をもよおすことも 🧵 首輪で首を引っ張ると咳が悪化 💜 病気が進行すると、**舌が紫色(チアノーゼ)**になることも 特に、運動したとき、興奮したとき、暑い環境では症状が悪化しやすいため注意が必要です。 🧬 気管虚脱の原因とは? はっきりとした原因はまだわかっていませんが、以下のような要因が関係していると考えられています: 🧬 …

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犬の熱中症に注意!症状・対処法・予防法をわかりやすく解説🐾

暑い季節になると心配なのが、愛犬の「熱中症(熱射病・日射病)」です。私たち人間以上に暑さに弱い犬たちは、ちょっとした油断で命に関わる危険な状態になることも。 この記事では、熱中症の原因や症状、応急処置、そして予防法まで、飼い主さんにとって大切な情報をわかりやすく解説します。 🌡️ 熱中症ってどんな病気? 犬の熱中症とは、体温が急激に上がってしまい、体のバランスが崩れる状態です。特に高温多湿の環境で起こりやすく、室内でも車内でも、油断は禁物です。 🐶 犬が汗をかけないって知ってた? 犬は人のように全身で汗をかけず、体温調節のほとんどを呼吸に頼っているため、熱がこもりやすいのです。 ⚠️ 熱中症の主な症状とは? 熱中症にかかった犬には、次のようなサインが見られます: ハァハァと苦しそうな呼吸(パンティング) よだれが大量に出る 吐く・下痢をする 体温が40℃以上に上昇 ふらつき、虚脱、倒れる 意識がぼんやりする・けいれんを起こす 吐血・血便・血尿 チアノーゼ(粘膜が青白くなる) ⛑️ 進行するとショック症状や命の危険も!早めの対応がとても大切です。 🔍 熱中症の原因は? 🚗 車内での留守番 最も多い原因。真夏の車内は数分で50℃以上になることも。窓を開けていても安心はできません。 🏠 エアコンなしの室内 密閉された室内や、直射日光が当たる場所にケージを置くのも危険です。 🌞 …

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犬の心房中隔欠損症とは?原因・症状・治療法をやさしく解説!

🐶**「うちの子、最近すぐ疲れてしまう…」そんなときに疑われることのある病気のひとつが「心房中隔欠損症(しんぼうちゅうかくけっそんしょう)」です。**これは犬の心臓に先天的な異常がある病気で、生まれつき左心房と右心房の間に穴があいてしまっている状態を指します。 この記事では、この病気の症状や原因、治療法、そして注意すべきポイントをわかりやすくまとめました。飼い主さんが安心してわんちゃんと暮らせるよう、ぜひ参考にしてください。 🫀 心房中隔欠損症ってどんな病気? 犬の心房中隔欠損症とは、心臓の左右の心房を隔てる「中隔(ちゅうかく)」という壁に穴(欠損孔)がある病気です。そのため、本来分かれているはずの左心房と右心房の血液が混ざってしまい、体に負担がかかってしまいます。 👀 ポイント 生まれつきの先天性心疾患のひとつ 人間では比較的よく見られますが、犬ではまれ オールド・イングリッシュ・シープドッグでは遺伝的要因の可能性も ⚠️ 主な症状とは? 心房中隔欠損症の症状は、欠損孔の大きさによって変わります。 🔹 欠損孔が小さい場合 → ほとんど症状が出ないこともあります。定期検診で偶然見つかることも。 🔹 欠損孔が大きい場合や他の心臓病と併発している場合 以下のような症状が見られます: 💤 すぐに疲れてしまう(運動を嫌がる) 🌀 意識が遠のく(失神することも) 🩵 皮膚や舌が青白くなる(チアノーゼ) さらに注意したいのが フィラリア症との併発。欠損孔を通じてフィラリア成虫が左心房に入り込み、動脈を詰まらせて命に関わる状態になることがあります。 🔍 原因はどうして起こるの? …

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犬の悪性リンパ腫とは?症状・原因・治療・予防までやさしく解説!

🐶愛犬の元気がない?リンパ節が腫れてる?それ、もしかすると「悪性リンパ腫(リンパ肉腫)」かもしれません。 この記事では、犬に多い悪性リンパ腫の症状や原因、治療法、そして日々のケアでできる予防のポイントまで、わかりやすくお届けします。 🧬 悪性リンパ腫ってどんな病気? 悪性リンパ腫は、免疫を担うリンパ球ががん化してしまう病気です。人間にも起こる病気で、犬でも比較的よく見られます。 特に多いのが「多中心型リンパ腫」と呼ばれるタイプで、体表のリンパ節が複数腫れるのが特徴です。中高齢の犬に多く見られますが、若い犬でも発症することがあります。 ⚠️ 見逃さないで!悪性リンパ腫の主な症状 🏷️ よくある症状(多中心型リンパ腫) 首やわきの下、股などのリンパ節が腫れる 元気がない・疲れやすい 食欲が落ちる 嘔吐や下痢 運動を嫌がる(運動不耐性) 体重が減る・痩せてくる 咳や呼吸が苦しそうになる このような症状が出てきた場合、早めに動物病院へ相談してください。 🧩 他のタイプとその特徴 タイプ名 主な症状 🧠 多中心型 複数のリンパ節が腫れる、元気消失、食欲不振など 🍽️ 消化器型 下痢・嘔吐・食欲低下などの消化器症状 🐾 皮膚型 …

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