年齢を重ねると、わんちゃんの動きがなんだかぎこちない…そんな様子が見られたら「変形性骨関節症(DJD)」の可能性があります。この記事では、犬の関節のトラブル「変形性骨関節症」について、症状・原因・治療法・予防策をやさしく解説します。
🦴 変形性骨関節症ってどんな病気?
変形性骨関節症(DJD)は、関節の軟骨がすり減ったり、変形したりすることで痛みやこわばりが起きる病気です。とくにシニア犬によく見られますが、若いうちに他の病気やケガが原因で発症するケースもあります。
この病気は、以下の2タイプに分かれます:
-
✅ 原発性(加齢が原因):年をとるにつれて関節がすり減って発症
-
✅ 続発性(他の疾患が原因):ケガや関節の病気が引き金になる
🐾 主な症状は?早期発見のサインに注目!
変形性骨関節症の初期は見過ごされがちですが、次のような症状が出ることがあります。
🔍 初期によく見られる症状
-
歩き方がおかしい、足を引きずる
-
お散歩や階段を嫌がる
-
立ち上がるのが遅い
-
疲れやすくなる
-
関節が腫れる、痛がる
-
腰を左右に振って歩く
進行すると、関節を動かしたときに「ギシギシ」「パキパキ」といった異音(捻髪音)が聞こえることも。また、関節の動きが制限され、日常生活に支障が出る場合もあります。
🔎 原因は?こんなことがきっかけに
変形性骨関節症の原因には、いくつかの要因があります。
🧬 主な原因
-
加齢による関節の老化(原発性)
-
先天性の関節異常
-
股関節形成不全、膝蓋骨脱臼、肘関節形成不全など
-
-
外傷や過度な運動
-
前十字靭帯の断裂など
-
-
自己免疫や感染症
-
リウマチ性関節炎、マダニ感染によるライム病など
-
とくにラブラドール・レトリーバーやゴールデン・レトリーバーなどの大型犬種は、股関節の形成不全が起こりやすく、変形性骨関節症を併発しやすい傾向があります。
🩺 治療法は?わんちゃんの痛みをやわらげるために
治療の目的は、痛みを軽減し、関節の機能を維持することです。
💊 一般的な治療方法
-
消炎鎮痛薬の使用
-
体重管理:肥満は関節への負担を増やすため、適正体重を保ちます
-
適度な運動:関節の動きを維持し、筋肉を落とさないようにする
-
食事療法:関節の健康をサポートする栄養バランスの見直し
-
物理療法:温浴・マッサージ・超音波治療など
なお、二次性の関節症である場合は、原因となる病気(例:膝蓋骨脱臼など)に対しての治療も必要です。
✅ 予防法は?今からできるケアのポイント
完全に防ぐことは難しい病気ですが、日頃のケアで発症リスクを下げたり、進行を遅らせたりすることが可能です。
🐶 家庭でできる予防策
-
🥗 適切な食事管理:子犬の頃から体重をコントロール
-
🏃♀️ 無理のない運動:激しい運動や高い段差に注意
-
🏠 滑りにくい環境作り:フローリングにはカーペットを敷くなど、足腰にやさしい工夫を
-
🩺 定期的な健康チェック:特にリスクの高い犬種は、定期的に関節のチェックを
📝 まとめ:愛犬の「いつもと違う」に気づいてあげよう
変形性骨関節症は、命に関わる病気ではありませんが、放っておくとわんちゃんの生活の質が大きく低下します。だからこそ、「なんだか最近、動きが鈍いな…」と感じたら、早めに獣医さんに相談することが大切です。
さらに参照してください: